2024年10月16日水曜日

祷算

タイトルの読み方は知らない。 試しに Google で検索 してみてほしい。 どくとる梅津DIVAのアルバム DIVA の収録曲タイトルとして、タワーレコードだったり、国会図書館だったりが使っている。 私が最初に見たのは多分 last.fm だったと思う。

しかしこれはカタログのミスである。 現物の CD を持っているのだが、曲名は「誤算」である。 おそらくカタログの出どころは1箇所だろう。 どこかは知らない。 できれば訂正してもらいたい。

2024年6月18日火曜日

写真を Mac で見るまでの共有の設定が難しかった

前回の続きで、DC-G100D から写真を Mac に持ってくる方法の話。

SD カードを読めばいいと思っていたのだが、

ということで、他の方法が必要だった。 Wifi が使えるとは書いてあったので、設定を探す。 説明書には(かいつまむと)共有用のフォルダを作って共有用の設定をする、とあるのだが、それはつまりどういうことなのだ? しばらくネットをさまよって、価格.com のクチコミにたどり着いた。別の機種の10年前のものだけど、本質は同じはず。 フォルダの情報から共有フォルダにチェックを入れるのはさすがに解っていたが、システム設定の共有からも SMB 接続許可設定がいるし、wifi の詳細から WINS という項目に NetBIOS 名を設定する必要もあった。

これでいざ、と設定を始めたがパスワードが打てない。ユーザー名に空白があっちゃダメとは書いてあったが、パスワードも似たような制約があるらしい。 仕方なく共有用のアカウントを作成して、簡単なパスワードを設定して…今度は Mac 側のフォルダ設定でこのアカウント追加が終わらず、接続中という謎の状態のままになってしまったので渋々再起動を掛けて。 実際は多分共有の SMB 接続許可設定にあるこのユーザーのチェックが抜けていたのがいけなかった。

最後に、実際に共有すると、共有フォルダ内にできるファイルの所有権が共有用アカウントのものになってしまうので、 sudo chown とか通常の管理コマンドを駆使して自分の所有物にする。

二日がかりでようやく Mac で写真を見られる状態に持って行けた。 価格.com のクチコミがなかったらどうなっていたことか。

2024年6月8日土曜日

Micro Four Thirds

カメラを買った。 Lumix の DC-G100D、マクロ撮影したい、という目的で一番お手軽だった。

地衣類の写真を撮っては、何の種類だろうな、を繰り返すだけ。

2024年3月17日日曜日

ケヤキ - 樹皮上のいろいろ

地衣類を見始めて、樹皮に付く種類を見付けやすいのがケヤキ・サクラ辺りだと判ったのだが、同時に地衣類以外もいろいろ集まりやすい木のようだ。 そのいろいろを集めて見せてくれるページがないか探してみたが見当たらなかったので、試しにやってみようと思う。

蘚類はヒナノハイゴケ・コゴメゴケなどが多いらしい。上は多分ヒナノハイゴケで、下は不明。

藻類は「ケヤキの場合は Interfilum paradoxum が優占する群落が見られる。」と http://sourui.org/publications/phycology21/materials/file_list_21_pdf/25Airborne-algae.pdf に書いてあった。 それかどうかはともかく。

地衣類(レプラゴケ、ロウソクゴケ、コフキメダルチイ、ハクテンゴケ)。他のウメノキゴケ類、モジゴケ類、フタゴウオノメゴケやヒメスミイボゴケなども。

不明。これは結局何?

昆虫(ヨコヅナサシガメ)。夏場にはオオミズアオが飛んでくるしもちろん蝉も、蟻はよく見る。外来種のヒロヘリアオイラガの繭もよく付いている。

2024年3月12日火曜日

トロピカル多項式

トロピカル幾何学で扱われる"トロピカル多項式"の話をしたい。 引用符を付けたのは、特別な多項式があるわけではなくただの実数係数多項式だ、と言いたいからだ。 もちろん、代入操作がトロピカル代数を使った評価になる。

以前(多項式環はモノイド環)、次のように書いた。

多項式環をモノイド環として見ると、「代入」によって冪乗や係数との積が取られることは全く自明ではなくなるが、説明付けることは可能だ。 いま可換環\(R\)と\(R\)代数\(S\)がある状況を考えよう。 \(R[\mathbb{N}^n]\)の元\(f\)に\(s\in S^n\)を代入するとは、 \(\mathbb{N}^n\) から \(s\) で \(S\) の積により生成されるモノイド \(\langle s \rangle\) への準同型で \(R[\mathbb{N}^n]\) を \(R[\langle s \rangle]\) に写した上で、 \(\langle s \rangle\) の元を \(S\) の元と考え、係数を \(R\) の作用と考え、形式和を \(S\) の和に読み替えて、全てを \(S\) の中で評価した結果を得ることを言う、ということになるだろう。

トロピカル代数にこれを当てはめてみたい。 と、その前にトロピカル代数を定義しておこう(一般論はよく知らないので、よく出てくる min-plus 代数というやつだけ考える)。 \(\mathbb{R}\) を実数体とし、\(\overline{\mathbb{R}}=\mathbb{R}\cup\{\infty\}\) とする。 \(\overline{\mathbb{R}}\)に次のように演算を定義する。 積\(\otimes\)を\(\mathbb{R}\)の和(もちろん\(\infty\)に何を足しても\(\infty\))とし、 和\(\oplus\)を\(\min\)とする。 積の単位元は\(0\)、和の単位元は\(\infty\)となる。 和が逆元を持たないので通常の意味で環ではないが、この点だけを除けば大体環みたいなので半環と呼ばれる。

\(\mathbb{R}\)の\(\overline{\mathbb{R}}\)への作用は普通に\(\overline{\mathbb{R}}\)の積として入れることができる。 ということで、「可換環\(R\)と\(R\)代数\(S\)」の代わりに「可換環\(\mathbb{R}\)と\(\mathbb{R}\)の作用を持つ半環\(\overline{\mathbb{R}}\)」が用意できた。 後は\(\mathbb{R}\)係数の多項式(\(R[\mathbb{N}^n]\)の元)に\(\overline{\mathbb{R}}^n\)の元を代入する手続きで、これは引用した説明と同じだ。 くどいかも知れないが念のためなぞっておくと、\(f\in\mathbb{R}[\mathbb{N}^n]\)に\(s\in\overline{\mathbb{R}}^n\)を代入した\(f(s)\)は、次のように計算される。 \(\mathbb{N}^n\) から \(s\) で \(\overline{\mathbb{R}}\) の積により生成されるモノイド \(\langle s \rangle\) への準同型で \(\mathbb{R}[\mathbb{N}^n]\) を \(\mathbb{R}[\langle s \rangle]\) に写した上で、 \(\langle s \rangle\) の元を \(\overline{\mathbb{R}}\) の元と考え、係数を \(\mathbb{R}\) の作用(\(\overline{\mathbb{R}}\)の積すなわち\(\mathbb{R}\)の和)と考え、形式和を \(\mathbb{R}\) の和(すなわち\(\mathbb{R}\)の\(\min\))に読み替えて、全てを \(\overline{\mathbb{R}}\) の中で評価した結果を得る。

背景: 最近、トロピカル代数の話って付値の話に似てると思って何本か YouTube でトロピカル幾何学の動画を見ていたらやっぱり付値の説明なんかが出てきたのですっきりした、という流れでそこで扱われている多項式についてちょっと考えたことを書き留めてみた。

追記: うーん、違うな。これだと多項式関数として役に立っていない。

2024年2月25日日曜日

100均のマクロレンズ - 続ダイダイゴケ

去年だったか100均でスマホにクリップで付ける簡単なマクロレンズを買っていた、のを思い出したので使ってみる。

コウロコダイダイゴケ Squamulea aff. subsoluta

ツブダイダイゴケ Gyalolechia flavovirescens

不明種。前回「生え方が厚みがある気がする」とか言っていたが、拡大したら子器だらけで、上の二つとは別種ということでいいいと思う。 地衣体がほぼ無い種類として Athallia という属があるらしいので、その仲間だろうか、とか想像してみたり。

2024-03-10追記: 3枚目の写真だが、いろいろ観察してきた結果コウロコダイダイゴケだと判ってきた。 どういう環境だとこうなるのかまでは不明だが、コウロコダイダイゴケのコロニーを見ていると時々こうした子器だらけの領域が現れる。 この写真の場所もきっと端の方まで観察すれば普通のコウロコダイダイゴケっぽい領域に続いていると思う。

2024年2月20日火曜日

ダイダイゴケ

ここ数週間地衣類を見るのにはまっている。 きっかけは何となく読んでみた本からなのだが、今まで意識に上っていなかったそこらで目にするあれもこれも地衣類だということに気付いてしまったら、もう見逃すことができなくなってしまった。 種類をちゃんと知るためにはルーペで細かい部分まで見る必要があって、種を同定するというレベルだと特有の分泌物質を検出することが必要になるらしいのだが、そこまでは無理。ルーペは買うべきかも知れないが。 ざっくり見分けるレベルだったら、図鑑と見比べるぐらいで何とかなるだろうと、最新の安価な図鑑を買った。「街なかの地衣類ハンドブック」というやつだ。

最初のうちは、ダイダイゴケ、モジゴケ、ウメノキゴケのように目や科のレベルで認識するので手一杯だったが、そのうちよく見掛けるダイダイゴケの中にたまに雰囲気の違うような気がするものがあるような気がしてきた。 もう一度ハンドブックに戻ると、コウロコダイダイゴケとツブダイダイゴケが載っている。よく見るのはコウロコダイダイゴケの方だ。これは本当に住宅街には遍在していると言っても良いほどそこら中に生え散らかしている。 雰囲気の違う物がツブダイダイゴケの記述に当てはまるか、と言われると、それも違う気がする。 ということで他の資料を見たいのだが、そもそも日本語の地衣類図鑑は大昔のものを除くと、あとは(自費出版か何かの類いなのか)携帯版と称するもので5000円ぐらいするやつしかない(後に、図書館で実物を見たがフルカラーで値段的には妥当かもしれないがいきなりは手を出しにくい)。 ということでネットの大海に乗り出すために、ハンドブックで学名を確認する。 コウロコダイダイゴケ Squamulea aff. subsoluta。ツブダイダイゴケ Gyalolechia flavovirescens。 aff?

【aff. affinis】○○△△に類似の意味。特定の種または亜種に類似するが、重要な分類形質の一部が明らかに一致しないことから、未記載種の可能性の高い場合に、属名と種小名の間に挿入する用語。○○ sp. aff. △△というように用いる(○○は属名、△△は種小名)

Ⅶ 用語解説

つまり学名が確定していない! こんなにそこら中にある普通種の学名が確定していない状態で安閑としていられるものなのか? サザエがずっと別種と取り違えられていて最近新種と判った、などという話もあるし研究者は普通種に興味が無いものなのかもしれない。

一方、Squamulea や Gyalolechia という属が設けられたのは長い博物学の歴史からすると極最近のわずか10年前のことで、分子生物学的なつまり DNA の系統分析の波が押し寄せて今まで巨大な分類群だった Caloplaca がバラバラになり、その後も一部は別の分類群に移動したり、とダイダイゴケ類(を含め地衣類)の分類は今激動期のようだ。 ツブダイダイゴケを web で探すと以前の Caloplaca flavovirescens としているページの方が多く出てくる。 そして、より新しくは Laundonia flavovirescens のようだ。

コウロコダイダイゴケのように、ダイダイゴケ類でコンクリートの上に生えてる種類、みたいなものを探してみる。たとえば Xanthocarpia crenulatellaFungi of Great Britain and Ireland の生息地の説明を見ると "On flat concrete such as drain covers and disused airfield runways, rarely on inland limestone." などとあり、写真も割と似たものに見える。 ただし、いろいろな物が混ざっているので再考が必要("According to Vondrák et al. (2011) the species is polyphyletic, and the status of GBI material needs further research.")、みたいな注意もあり分類の難しさが判る。

話を戻して、「雰囲気の違うやつ」に関しては、生え方が厚みがある気がするのでその方向で何か探せないかと思うのだが、いかんせん写真頼りで調べるのは限界がある。 学術的な記述で探し出すのってどうやるんだろう。 そもそも論文にアクセスするのも大変そう(大学などの機関に属しているわけではないので)。 何か進展があればまた書くかも知れないが、一瞬の熱狂で終わる可能性も…。